2023.10.16

牛たんの豆知識

戦後、アメリカの進駐軍が残した牛の舌やしっぽ(テール)などを再利用して、牛たん定食が誕生したとされております。当時は食糧難の時代だったため、米の代わりに麦飯、とろろを用意し、さらには牛のしっぽから作ったテールスープとともに牛たんを食べていたとされます。「麦飯、とろろ、テールスープ」という、牛たん定食における“3種の神器”と呼ばれるきっかけになっています。現在では牛たんは一般的になっておりますが、実はひとえに牛たんとは言っても部位が存在しているのです。牛たんは牛の舌のことを言いますが、そこから4種類に分けることができます。牛タンは牛一頭当たりから1キロほどしか取れないので、どれも希少な部位として扱われます。

たん元
タン元は牛の舌の付け根の部分です。あまり動かすことがない部位なので、牛タンのなかでもとても柔らかく脂がのっています。そのため霜降り牛タンと呼ばれることもあり、特上タンとして扱われることが多い部位です。

たん先
たん先は牛の舌の先の部分です。牛たんの中でも一番動かす部位なので、とても固くまた臭みが強いです。なので焼肉にするよりも、たんシチューなどの煮込み料理で使われることが多いです。

たん中
たん元とたん先の間にある部位をタン中と呼びます。適度に柔らかく脂がのっているのが特徴で、並たん、上たんとして扱われることが多いです。

たん下
たんの下側のことを総称してたん下と呼びます。筋がとても多い部分なのでこちらも焼肉としては提供されることはまずありません。煮込むことで口の中でほどけるような柔らかさになるので、煮込み料理に主に使われています。